WORKS
長浜の街を南北に走る北国街道。そこに交わる東西の道。古い建物が建ち並んだ情緒豊かなこの通りに一世紀を超えて再生された日本料理「ふじ石亭」。築100年余りのこの建物は、ヤンマーの迎賓館「紅梅荘」へと受け継がれた、長浜十人衆、下郷氏私邸別荘だった。富士山麓の溶岩をルーツに持つ石の庭から、その名が付いたのだという。
店内は、既存の建具を再利用したり、大広間の天井を従来のまま活かすことで、新しさの中に古さを出し、昔ながらの心地よさを感じ取れるだろう。
四季折々の旬の素材や、湖北の恵みを活かし、盛りつけや器、床の設え、花のあしらいや庭の演出。随所に、料理長のおもてなしの心がいきとどいた日本料亭にふさわしい建物が完成した。